法話の窓

081 ありがとう

 今日一日が、充実した善い日のときもあれば、会社で上司から色々と小言を言われて、嫌な一日になってしまったと思われる日もあることでしょう。

 同じ一日を迎えるのであれば「しあわせな一日としたい」と願うことは、誰でもおなじです。ならば、迎えるこの一日を善き日とするためには、どうしたらよいのでしょうか。

 

  美しき花を見んと欲せば 先づその根を培え

 

 誰しも美しい花を見ると心が和みます。この美しい花が咲くということは、花の根がしっかりと培かっていたからこそです。このことは「私たちが幸せを得るためには、人としての根をしっかりと培かわないと幸せにはなれませんよ」という喩えです。「美しい花」は幸せを表し「根を培え」とは、人間性を豊かにする人間形成のことです。

 先日、デザイナーで有名な芦田淳先生が、先祖供養のためにお参りに来られました。その中で「今こうして自分が働くことができるのは、ご先祖さまのおかげであると感謝をしております。毎日、朝晩ご先祖さまにありがとうございます、と掌を合わすとこを欠かしたことはありません。今はしあわせの日々です」と語っておられました。その娘さんの多恵さんも、またデザイナーとしてテレビでも活躍をされておられます。 感謝を知る家庭としていくことが、花の根を培うことに繋がります。

 「ありがとう」と言われて悪い気のする人はいないでしょう。言った側も言われた側も、お互いに気持ちのよい言葉です。日々の暮らしの中で、感謝の心「ありがとう」を相手に素直に伝えることで、私の喜びは、その人の喜びとなり、お互いがしあわせな気持ちになれるものです。「ありがとう」。その幸せな気持ちが、足下を明るく照らしだし、安心感へと繋がります。感謝の満ち足りた「ありがとう」の心から、そこにしあわせの実感が湧いてくるものです。いつでもどこでも素直に「ありがとう」と言える自分を培っていきたいものです。

畠中健友

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