法話の窓

【法悦】盂蘭盆会(うらぼんえ・おぼん)(2011/08)

  ほろほろと鳴く
  山鳥の声聞かば
  父かと思う
  母かと思う


お釈迦さまのみ教えで
神通(じんつう)第一の目連(もくれん)尊者
無明の愚痴の苦海より
母を救いし因縁(えにし)にて
お盆の習(なら)わし 定まれり
お位牌祀り 棚かざり
梵火ほのかに ご先祖さまを
お迎えせんと灯すなり
お華や浄水 お洗米
六味の妙供 そなえつつ
在(い)ますが如くと掌(て)を合わす
まぶたに浮ぶ おもかげは
今はなき人 偲びつつ
ご先祖さまへと続くなり
心やさしく 和やかに
親子 兄弟 親族(ゆかり)たち
集い語りし ひとときも
やがてみたまを送り出す
精霊 浄土に帰り行く
永遠の冥福祈りつつ
人の心の本然(ほんねん)に覚(めざ)め
ともども幸せ広げゆく
生きる喜び 有り難し
重ねて合掌 祈念する

 

尾関義昭

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