法話の窓

【随縁】唯我独尊(2010/04)

 花は一様の春を知る」野に、山に、街に、花々が咲きはじめ春の訪れです。
「花」、四月八日は『花祭り』お釈迦さまのご誕生のお祝いです。

 


お釈迦さまは誕生されるとすぐに、東西南北の四方に七歩あるかれ、右手で天、左手で地をさし「天上天下唯我独尊」と言われたと伝えられています。
この伝えは、後世の人がお釈迦さまの教えの内容を要約し、それを「天上天下唯我独尊」という「誕生偈」に託したということではないでしょうか。そう考えると「誕生偈」こそ「お釈迦さまの教えの宣言」と言えましょう。
「天上天下」は、広い宇宙全体のことをさします。「唯我」とは絶対の独り、「独尊」とは比類のない尊さです。そこで「天上天下唯我独尊」とは「この広い宇宙に存在する全てのものは、みな比類のない尊い存在である」ということです。
昨年ヒットした、SMAPが歌う『世界に一つだけの花』という曲があります。その歌詞の一節です。
   --前略--
そうさ僕らは 世界に一つだけの花
ひとりひとり 違う種を持つ
その花を咲かせることだけに 一生懸命になればいい
   --中略--
そうさ僕らも 世界に一つだけの花
ひとりひとり 違う種を持つ
その花をさかせることだけに 一生懸命になればいい
小さい花や大きい花 一つとして同じものはないから
NO・1にならなくてもいい もともと特別なONLYONE!
   (LaLaLa・・・・・・)
「天上天下唯我独尊」を「世界に一つだけの花」と受け取りました。「世界に一つだけ」、ONLYONE!なのです。
小さい花や大きい花、私たち一人ひとりは、「世界に一つだけ」のかけがえのない尊い存在なのだ!とのお釈迦さまの宣言です。

微笑義教

ページの先頭へ