法話の窓

026 精進料理を作ってみよう

◆精進料理(しょうじんりょうり)ってなに

 精進料理は修行するお坊さんの食事からはじまりました。

 朝食はお粥にうめぼし、タクアン、昼食はごはんにみそ汁、野菜のおかず一品、夕食は朝と昼の食事の残りもので作る雑炊です。
 材料は野菜や海藻、くだものなどで、肉や魚は使いません。

 豚や鳥、牛、まぐろやエビ、カニなどのいのちを食べてはいけないからです。

そして、次のようなルールもあります。

  1.材料を全部使う。

  2.工夫して料理する。

  3.感謝して全部いただく。

 

◆作ってみよう「スイートポテト雪だるま」

 白いものが天からまいおりてくる季節です。 

"雪"といえば「ゆきやこんこん。あられやこんこん」

 そんな歌がありましたね。小学生のころ、私はこの歌の意味は、

「雪がふると咳がコンコン。あられがふると咳がコンコン」

「ふっても、ふっても、かぜはまだまだやまぬ」

 と思っていました。

「雪がふる時は恐いかぜが流行するんだなあ」と。

 このような歌の思い出はだれにでも一つや二つはあるものですよね。

 そんな雪の思い出から生まれたのが「スイートポテト雪だるま」です。

 

◆いただく前に

 「スイートポテト雪だるま」ができたら次のことを考えてみましょう。

1.材料は何かな?

2.その材料はだれが作ったのかな?

3.材料のほかにどんなものを使って作ったのかな?

4.それを作ったのはだれかな?

5.ほかにどんな人のおかげで、作ることができたのかな?

 たとえば、サツマイモを作ったのは農家のおじさんやおばさんです。それからスーパーマーケットまで運んだ人や並べた人、レジのおばさんなどの手助けもあります。

 さらに、電子レンジやナベなどの調理器具も多くの人の力によって作られています。まだまだたくさんありますよ。

 だからね、「サツマイモのいのち」「このいのちを手助けしてくれた多くの人々」「自然」に「ありがとう」の気持ちを伝えましょう。手を合わせ「いただきます」を元気よくしましょう。

 

 というわけで、精進料理には、

  1.材料を大切に全部使おう。

  2.いろいろ工夫してみよう。

  3.「いただきます」と手を合わせ、全部いただこう。

こんなルールがあるのです。

村越英裕

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