法話の窓

019 看脚下 足下をみつめよう

楽しい夏休みもあっという間に終わりました。これから二学期ですね。
 ここで身も心もリフレッシュするためにテストをしてみましょう。

 

【問題1】
 今では、電気や電灯が発達しているものですから、夜、どこを歩いていても暗くて不自由になるという思いはありません。だけど、もしあなたが道を歩いている時、突然、停電になってしまったら......街灯も消え、家々の灯りも消え真暗闇で何も見えません。さて、問題です!あなたはどうやって前に進むのでしょうか?
 いっしょにお父さんも、お母さんも考えてみましょう。

【答え】
 遠くを見ても、真っ暗ですので、目印になるようなものは見当たりません。 だったら、自分の足下に目を向け、気をつけて一歩一歩、しっかりと踏み出すことが大切です。

 

【問題2】
 では、あなたが日常に何かにいきづまり、失敗や挫折して先が見えない程、落ち込んだとき、どのようにしたら良いと思いますか。 

【答え】
 これも、先程の答えといっしょです。どうしても、挫折したときなど、何かを遠くに求めたり、他人にすがったりしてしまいますが、もう一度、今の自分の心の持ち方や姿勢などを振り返ることが大切です。これを仏教では『看脚下(かんきゃっか)』(足下を見てね)と教えています。

 

【せつめい】
 お寺の玄関によくある『看脚下』(足下を見てね)の立て札。何も「履物をそろえましょう」というばかりではありません。自分が脱ぎ捨てた履物を見て、これで良いのか悪いのか、はたまた、今の自分の生活を振り返って、「これで良いのか、悪いのか」と自分で考え、全身で気づき、そして自らで【答え】を見つけ出す教えなのです。

 

 さあ、二学期の始まりです。勉強やスポーツ、そして遊びと頑張っていきましょう。

多田曹溪

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