今月の法話

080 一読・十笑・百呼・千字・万歩

 今日は!、平成十九年も早一月後半に入りました。年の初めには今年は○○をしようとか、場合によっては、今年は○○を止めようと言う風に御自身にとってためになる誓いを立てられたことと思います。私達の妙心寺派の生活信条にも「一日一度は静かに坐って、身(からだ)と呼吸と心を調えましょう。」とあります。

 折りしも、平成二十一年は、妙心寺を開かれた無相大師の六百五十年のご遠諱です。今回は、その遠諱のテーマである"いのち"について、静かにいのちを見つめて、いきいきと生きるために毎日具体的に何をしたら良いか、私達の身体と心を調える健康法の話です。

 まず「一読」、まとまった文章を毎日一つ以上読みましょう。最近はテレビの画像ばかりで活字を読む機会が少なくなりました。新聞でも、本でも毎日活字に一日一度目を通せば、脳の活性化につながります。

 「十笑」、貴方は、心の底から笑った事が今迄何回ありますか。心の底からと言う程でなくても笑いは日常生活を円滑にします。笑い合う人間関係の方が、批判し合う人間関係より楽しいものです。笑う機会を出来るだけ多く作りましょう。

 「百呼(ひゃくこ)」、呼吸の呼という漢字は、口からはき出す息を意味します。つまり一日百回大きく長い息をはく事をしようというわけです。"長息は長命のもと"といいます。私達の禅宗の坐禅も、ゆっくりと息をはく事が基本となっています。私達の身体は心の動きと身体のいとなみが直につながっていて、心の乱れは、すぐに呼吸とか身体の調子を乱します。大きく長い息をはく事を毎日行って心身を調えましょう。

 「千字」、毎日、日記とか、何か短くてもいいから文字を書く習慣をつけたいものです。最近は活字離れが進んで一般的に文字を書く事が少なくなりました。もらった年賀状を見ても、表も裏もパソコン文字の賀状が多くなりました。知らず、知らずの内に頭脳を老化させないように、毎日一度は筆かペンを持ちましょう。

 「万歩」言うまでもなく、一日一万歩、歩く事です。最近は、朝に晩に歩いている人を多く見かけます。私もと思って、ウォーキングに行くと思わぬ人に出会ったりします。

 一読・十笑・百呼・千字・万歩は昔から知られた健康法です。仏様から頂いた大切ないのち、このいのちをより豊かにする為に、日々精進して心身を調える事に務めようではありませんか。

河野 弘昭