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特別展 妙心寺開催中

特別展 妙心寺  於;東京国立博物館

 開山無相大師650年遠諱記念として、東京国立博物館において、特別展「妙心寺」が開催されて早20日が過ぎ去ろうとしています。既に6万人以上の方にご来館いただきました。
この特別展の内容を一言で紹介するには、一体なんと表現したらいいのでしょうか。439ページにも及ぶ図録から、以下一部ご紹介いたします。

「近世前期妙心寺派墨蹟の特色」と題する文章で、東京国立博物館学芸員 丸山猶計先生はその時代を、室町幕府の保護下にあった五山寺院を中心とする禅は凋落傾向にあり、これに対し妙心寺派の若手禅僧は、禅要を問い正法復興に心血を注いだ と紹介され、その時代を代表する禅僧数名を上げられ、その墨蹟を実に見事に解説されています。

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【愚堂東寔(ぐどうとうしょく)】
その線質は、刻すように深く刻まれており、決して紙面を滑らない。この滑らないということが、同時代の墨蹟と対照したとき、愚堂遺墨が際立つ点であろう。まるで王者の風格にも似た、どこまでも落ち着いた書風を展開する。
【大愚宗築(だいぐそうちく)】
 その書は決して能書とは言えないが、どう見られるかよりいかに誠実に書くかを優先したと思われる。派手さや饒舌さとも無縁の、一文字ごとに伸吟するかの運筆は、見るものの心を直撃し、その心の垢を白日の下に晒し出すかの強烈な威力をはらむ。一切の虚飾と妥協を許さない禅風の持ち主であったと想像される・・・
【道鏡慧端(どうきょうえたん)】
 その書は、特に遺偈だからとの気負いが微塵も見られない。死の間際でも普段と何も変わらず、生も死もなく平常心で遺偈の筆を執ったであろうこと、そして文意と書風は元来別に存在せず同根であることを、恬淡素朴な書風が物語る。自然体の極地といえる遺偈ではないだろうか。

 こんな解説を拝見すると、いても立ってもいられずに博物館まで飛んでいきたくなります。何百年もの時代を遡ることは叶いませんが、たった一枚の墨蹟が私たちを数百年前に連れ戻してくれるたったひとつのタイムマシーンかもしれません。ぜひご覧ください。

※ 東京国立博物館:3月1日まで(月曜日休館)
お問い合わせ03-5777-8600 展覧会公式サイトhttp://www.myoshinji2009.jp/
※ 京都国立博物館:3月24日~5月10日(月曜日休館)
お問い合わせ075-525-2473 http://www.kyohaku.go.jp/