妙心寺について
平成21年度臨済宗妙心寺派
人権擁護推進委員・教区人権擁護推進員
合同研究会報告&年度推進テーマ


臨済宗妙心寺派21年度人権擁護推進テーマ

(1)本年度の研究・研修テーマ

 21年度の基幹テーマは、昨年に引き続き生活信条の「人間の尊さにめざめ自分の生活も他人の生活も大切にしましょう」と定め、宗門を取り巻く様々な人権や差別についての身近な問題について取り組むこととしました。また、新たに始まった裁判員制度に目をむけサブテーマに「法と人権に対する宗教者の立場」と定め研修を行います。

(2)昨年度の研究・研修テ-マ、合同研究会について

 『平成20年度 春期本派人権擁護推進委員・教区人権擁護推進員合同研究会』  本派人権擁護推進本部では、平成20年5月8日~9日にわたり平成20年度春期本派人権擁護推進委員・教区人権擁護推進員合同研究会を開催しました。

【年間テーマ】
「性差別について」
【日時】
平成20年5月8日(木)14:00~9日(金)12:20
【研修および宿泊場所】 花園会館
【参加者】
人権擁護推進委員............ 9名
教区人権擁護推進員.........27名(内代理出席1名)
本部委員・事務局員......... 7名
合 計...........................43名
【講師】
花園大学社会福祉学部教授
  東牧子氏
演題「女性のメンタルヘルスと性差別」
【講演要旨】
《女性のメンタルヘルスと性差別について》
女性の理想とするライフコースでは、仕事と家庭を両立したいという考え方が増えている。女性(母親)の児童虐待問題では児童相談所で把握できている件数も上昇しており、実際にはもっと沢山の件数があると思われる。社会では、子どもを出産したら女性が育てるのが当たり前という考え方が根強いと共に女性自身も子育ては母親の責任であると思い込んでしまい、そこにストレスが溜まり児童虐待へ繋がるという事象がある。女性の職場での問題では、「女性なんだから無理しなくて良い」というような悪意の無い女性に対する差別がある。それが間接的に女性に対する仕事へのストレスを生じさせている。また、直接的なセクシャルハラスメントが女性の心の健康を損なわせるという事実もある。メンタルヘルスという面で最近増加している病気に摂食障害、鬱病などがあげられるが、これは見た目で自分が評価されるという風潮が世間にあり、女性自身も「痩せているから自分に価値がある」という考え方を持っていることからこのような病気が起こると考えられる。
社会的にも制度や法律が整備され、女性の社会進出も増えたが、ハード面は整備されても人々の内側、意識の面ではまだまだ女性の社会進出は難しいのが実状である。 性差別の問題というのは男性も考えていかなければいけないが、女性自身も自分がこうでなければならないという観念が染み付いているので、女性自身も自分の気持ちに捕らわれすぎていないか考えていかないといけない。人間は自己中心的であり、いかに自分を守ろうかという意識が差別を生じさせる原因となっていると考えられる。
差別を無くす為には差別に気付く、その為に私達は時々自己を見つめ直す定期点検を行い、差別を意識化することが必要である。また、女性の声を聞くことによってそこにある\差別に気付いていくことが大切である。
皆様は世間一般の尊敬を受ける立場にあり、その発言力は大きく、相談相手になる機会も多いでしょう。女性の立場というものは外側だけでなく、内々ではまだ弱い立場にあることを理解して頂きたい。そうして受け入れてもらえることが差別の解決に繋がると考えます。